買いに比べてオプション売りは利益になる確率が高く、勝ちやすい戦略であるといえるでしょう。
しかし、その分相応のリスクを背負っていることを忘れてはいけません。オプション買いで一晩で大儲けすることができることがありますが、そのお金は当然、オプション売りの人から流れています。大暴落、大暴騰のときの補償をするのはオプション売りをしている人達です。1円のプットオプションを100枚売ってたとして(受け取りプレミアム10万円)、テロやらが起きてそれが一晩で70円になったとしたら、その時点で700万円近くの含み損です。必要証拠金もとんでもないことになり、もちろん足りなくなれば強制決済です。しかもボラティリティが膨れ上がった状態で強制決済される可能性が高いですから、何もできないうちに借金を背負ってしまうということも有り得ます。無計画のオプション売りはあまりに危険です。
しかし、自分のとるリスクを考慮し、最悪の場合どうなるかということにきちんと配慮することができれば、オプション売りはとても強い武器となります。オプションの8割から9割は消滅するといわれているので、勝つ確率が高いのは当然といえば当然です。タイムディケイが有利にはたらくので、変動による損失の分がそこで生まれる利益の分を上回らなければ勝ちです。
単純な売り玉のみの状態をネイキッド売りと呼んだりします。この状態は期待できる利益は大きいですが、危険も大きいです。権利行使価格を選んだり、OTMよりもしくは異限月の買い玉でヘッジをかけたりすることでリスクの調節ができます。ATM付近の売りはリスクが大きく、OTMに向かうほど小さくなります。
売り戦略を仕掛けるタイミングとしては、原市場の上昇・横ばい・下落の予想に加え、ボラティリティの状態が重要になります。ボラティリティが上昇すれば損失になる可能性が高くなるので、IVの推移を見て平均水準以下にあるときはむやみに売りを仕掛けない方がいいでしょう。
ボラティリティがある程度高いときを狙って仕掛けましょう。
このような性質はオプション売りを主体としたほかのポジションでも同じです。自分のとることのできるリスクをしっかり把握してから、オプション売りに臨みましょう。
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オプション買いはリスクが限定されていて、ときには投資金額に対してとても大きな利益を得ることができる戦略です。
つい最近(2007年3月現在)の中国株の下落を発端とした日経平均暴落のときには、プレミアムが1円になって腐っていたプットオプションが一時200円くらいまで跳ね上がってました。9.11テロのときなども、プレミアムが一夜にして70倍になったりしました。もしこの状態でオプションを転売することができれば大儲けです。
しかし、こんな大変動はしょっちゅう起こるわけではありません。しかもいつ起こるかわかりません。この予測できない不測の事態に対してみんな保険をかけたりしているわけです。
さらには、買ったプレミアムが跳ね上がった状態で売れるとは限りません。少し時間がたてばボラティリティが平常時の水準まで戻ってしまい、プレミアムも落ち着いてきます。
オプション買いはタイムディケイの影響を不利に受けるため、満期日までオプションを保有していたときに取引で勝つ確率はそれほど高くありません。全体から8割から9割ほどのオプションが権利行使日に価値をもたない状態で消滅するともいわれています。
しかし、ボラティリティの水準を見て、転売のタイミングを間違わなければ、十分利益を狙っていけます。
原市場の変動を予想するのはもちろんですが、ボラティリティが平均レベルより低くてこれから上昇が見込まれるときが買いを仕掛けるタイミングとなります。
IVの推移を見て、ボラティリティが平均の水準以上になっているときは、買いを仕掛けるのは考え直した方がいいかもしれません。逆にIVが低い水準で動いている時には、原市場の変動が起きた場合にボラが急上昇するといったことがあるので、それを見逃さないことが重要です。
また、相場の読みが当たったりしてプレミアムが上昇し、ある程度の含み益が出た場合、タイムディケイで削られる前に転売した方がいいでしょう。満期日までかたくなに保有しているとせっかく利益が出ていた玉も消滅してしまいます。
こういったことは単純な買い戦略だけでなく、買いが主体となるポジションにも同じことが言えるでしょう。
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これは原資産とオプションを組み合わせたポジションです。日経225オプションの場合原資産にあたるのは日経平均先物です。
先物の買い玉を保有しているとき、先物と同じ権利行使日のある権利行使価格のコールを売ればカバードコールになります。例えば9月限の先物ラージ買いを1枚持っているとき、9C-185を売ればカバードコールです。
このとき、SQ日に日経平均が18500円以上になる場合は、先物の利益とコールオプションの損失が丁度打ち消されるので、損益は一定になります。コールを売ったときに受け取ったプレミアムの分だけ利益は上乗せされるのです。
満期日での損益図は下のようになります。

実はこれはプットオプションを売ったときと同じ形です。
相場の上昇による利益を限定させた形ともいえます。その分コールを売ったプレミアムの分だけ受け取っているので、このポジションを建ててから満期日まで日経平均が売った権利行使価格のところに落ち着いた場合に最大の得ることになります。
選んだ権利行使価格よりも著しく日経平均が上昇した場合は先物ラージだけの方が利益が大きいです。受け取ったプレミアムよりも先物の下落幅が大きければ損失です。プレミアム分と先物による変動分を比べるということになります。
原資産をどうしても手放せない場合などには有効です。先物のリスクと比べればやや保守的なポジションといえるかもしれません。
逆に先物売り玉を保有している場合には、プットを売ることで反対の効果を得ることができます。
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ベアリッシュ(Bearish)はブリッシュの対義語にあたり、相場に対して弱気で臨む態度、原市場の下落を期待している状態を表します。つまりベアの合成ポジションのことで、ブリッシュシンセティックの逆の状態です。
ある権利行使価格のコールを売り、ある権利行使価格のプットを買いと同枚数売ればベアリッシュシンセティックです。
例えば6C-170を売り、6P-170を買った場合、満期日での損益は下のようになります。

原市場が上昇すると損失になり、下落すると利益になります。これは日経平均先物の売りと同じ損益図となります。同じ権利行使価格のコールとプットを選ぶと、手数料的に先物売りより不利です。
これも、プットとコールの権利行使価格を調節することで、リスクを調節することができます。
具体的には、6C-175を売り6P-165を買った場合、下のような損益図になります。

権利行使価格の幅をとることで、ある程度のクッションができ、リスクがやや軽減されます。先物ラージより少ない証拠金でベアポジションを組みたいときには便利です。
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ブリッシュ(Bullish)とはブル、つまり相場に対して強気である状態、原市場の上昇を期待しているという状態を示しています。そのシンセティック(synthetic)ポジションなので、ブルの合成ポジションということになります。
ある権利行使価格のコールを買い、ある権利行使価格のプットを買いと同枚数売った状態がブリッシュシンセティックです。
同じコールとプットで同じ権利行使価格を選んだ場合、例えば5C-170を買い5P-170を売った場合の満期日での損益は下のようになります。

日経平均が上昇すれば利益になり、下落すれば損失となります。図を見てわかるとおり、この損益図は日経平均先物の買いのものと同じ形になります。オプションを組み合わせることで先物取引と同じような状態を作ることができるのです。
しかし、オプションでこの形を作る方が必要枚数が多く、先物取引より手数料が高くなってしまうので、これ自体には大きな有用性はありません。
では何が使えるかというと、プットとコールで選ぶ権利行使価格の幅をとることで、緩衝部分みたいなものを作れるということです。例えば、4C-180を買い、4P-165を売るといった場合の満期日での損益は下のようになります。

ある程度幅をとることでリスクを減らして少しの下落にも堪えうる形ができます。また、必要証拠金の額も普通の先物より安くすみ、自分のとるリスクと必要証拠金を調節することができます。
手数料は少し多くかかりますが、先物ラージだけではできない細かい調節が可能です。
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